最終更新日:2024.10.04 水トラブログ

トイレのタンク下から水漏れが発生したら?応急処置や原因・対処法を紹介

水漏れ タンク下

トイレを掃除していたら、タンクの下に水溜まりができている、といったトイレタンクからの水漏れのご依頼をいただくことがあります。

この記事では、トイレタンクから水漏れが起こったときにやるべきことや水漏れする原因、対処法、業者に依頼する際の注意点をご紹介します。 

トイレのタンク下からの水漏れに気づいたら?

トイレのタンク下からの水漏れに気づいたら

トイレタンク下からの水漏れを見つけた場合、業者に来てもらう、もしくはご自身で対処される、いずれにしてもその前にやっておくことがあります。

1.写真を撮ってから止水栓を閉める

業者へ状況を伝えるために、トイレから水漏れしている状況を写真に撮っておきましょう。

その次に、止水栓で水を止めていきます。トイレから流される水は、当然給水管を通ってトイレタンクに給水されています。タンクからの水漏れを止めるには、止水栓を閉める必要があります。止水栓はタンク横の壁についていることが多いので、場所を確認しておきましょう。

また、マイナスドライバーで開閉するタイプの止水栓も多いので、ドライバーを常備しておくと安心です。

2.タンク内の水を流す

止水栓で給水を止めたら、タンクの中の水を抜きます。タンクからの水漏れなのでタンク内に水がある限り漏れ続けます。レバーをひねって便器内に水を流していきましょう。

止水栓を閉めているので、タンク内に給水されることはありません。便器内に水を流しても水が残っている場合はポンプなどがあれば吸い出して、なければタンク下に漏れ水受けを置いておくと自然と流れていきます。

3.床やタンクの濡れている部分を拭き取る 

水漏れが止まったら、漏れた水で濡れてしまったところを拭き取ります。

とくに床がフローリングの場合は、水の影響を多大に受けるので速やかに拭き取ってしっかり水分を除去することが大切です。水が残ったままだとカビの原因にもなりかねません。しっかり乾拭きをしておきましょう。また、業者を呼んでいる場合は、床の養生もおこなっておきましょう。

トイレタンクの構造と部品

トイレの水漏れの原因を特定するにあたって、タンクの構造やどういう部品が入っているのかを知っておくことは重要です。

1.レバー・ゴムフロート

タンク横もしくは正面に付いているレバーをひねることで、便器内に水が流れます。レバーに繋がっているのはタンクの底で、水が流れ出ないように塞いでいるゴムフロート(フロートバルブ)です。

レバーをひねるとチェーンでつながったゴムフロートが引っ張られて、タンクの底から水が流れるようになっています。

2.浮き球・ボールタップ

ボールタップは根元が給水管と繋がっています。逆先には浮き球を呼ばれる風船のような物が付いています。レバーをひねって便器内に水が流れると、タンク内の水位が下がって浮き球も下に下がり、ボールタップの根元に角度がついて給水栓が開いてタンク内に水が供給されます。水位の上昇と共に浮き球も上に上がってくると、ボールタップの根元の角度も元に戻って給水が止まります。

3.オーバーフロー管

オーバーフロー管はタンクの中で煙突のように立っている部品です。

根元はゴムフロートと繋がっています。オーバーフロー管の役目はタンク内で溢れそうになった水を外に出すことです。

通常は、ボールタップと浮き球の働きで一定の水量になったら給水は止まります。しかし、何らかの理由で止まらなくなり溢れそうになったときに、オーバーフロー管を通して余分な水が便器内に排出されます。

「トイレを流した後も水が流れる音がする」というご依頼をいただくことがあります。ボールタップの不具合で水が止まらず、流し終わってもオーバーフロー管を通して便器に水が流れている状態で放置しておくと、水道料金が高くなることもあります。

トイレタンクの下から水漏れが発生する主な原因

トイレタンク底からの水漏れが起こる原因はさまざまです。

タンクの中には部品が多く入っており、1つの部品の不具合ではなく複数の部品の不具合の場合もあります。

1.ゴムパッキンの経年劣化

トイレタンクと便器の繫ぎ目にはパッキンがあり、隙間から水が漏れないようになっています。密結パッキンとも呼ばれています。常に水にさらされており、タンクの重みで変形することもあるため水漏れの原因になりやすい箇所です。トイレの使用年数が長い場合は、このパッキンが原因になっていることがほとんどです。

2.密結ボルトの劣化・緩み

前述の密結パッキンの横に、トイレタンクと便器を繋ぎ合わせる密結ボルトがあります。密結パッキンが水漏れを起こすと当然ボルトにも影響が出ます。

ボルトの劣化で接続部に緩みが出て、水漏れの原因となります。密結ボルトにもパッキンはあるので、密結ボルト側のパッキンの劣化により水漏れを起こすこともあります。

3.タンクのヒビ割れなど

トイレタンクに何らかの衝撃が加わりヒビが入ってしまうと、そこから水が漏れ出します。

トイレタンクはほとんどの場合が陶器製で、一見丈夫に見えますが衝撃には弱くできています。過去に弊社に「トイレでバランスを崩してタンクに寄りかかったら割れてしまった」というご依頼がきました。寄りかかったのは女性の方で決して大きな過重がかかったわけではないのですが、このような衝撃には強くできていません。ついやりがちですが、踏み台の代わりに便器の上に乗るようなことも避けましょう。

3.ボルトのないタイプは接続不良やホースの劣化

トイレの種類によっては前述の密結ボルトがないタイプの物があります。

構造としては、便器から黒いホースが出ているので、そのホースにタンクを差し込んで使います。このタイプのトイレで水漏れを起こしているのであれば、ホースとタンクがうまく繋がっていないか、ホース自体の劣化、穴が空いたりしていないかを確認する必要があります。

水漏れへの主な対処法

水漏れへの主な対処法

上記の原因別の対処方法についてご紹介します。いずれの作業も止水栓を閉めて、タンク内の水を抜いた状態でおこなってください。

また、床に水が落ちるので十分な養生もしておきましょう。

1.ゴムパッキンを新品に交換する

タンク底のパッキンを交換するのでタンクを外す必要があります。タンクは10~15kg程あってかなり重いです。また、陶器なので落とすと割れてしまいます。慎重に作業してください。

手順としては、交換するパッキンと必要な工具を準備します。まずは水管を外し、タンクを取り外します。次に、パッキンを交換して再度取り付けます。密結パッキンは表と裏があるので、間違えないようにしましょう。

2.密結ボルトを締め直す・交換する

密結ボルトが原因の水漏れはボルト劣化が原因ではなく、単に緩んでいるだけの場合があります。そのような場合は、ボルトを締め直すだけで解消することもあります。あまりきつく締めるとタンクが割れてしまうこともあるので、ゆっくり閉めてください。左右にあるものなので、どちらかを先に閉めてしまうと歪みの原因になります。交互に閉めるようにしましょう。

ボルトの劣化が原因の場合は交換が必要です。ボルトの交換をする際は、パッキンもセットで交換するようにします。交換手順は密結パッキンと同様です。

3.トイレタンクを新品に交換する

トイレタンクにヒビが入っている、割れているという場合はタンクの交換が必要になります。タンクを取り替える場合はタンクの選定に注意しましょう。

便器との相性がありますので、メーカーに相談して選定することをおすすめします。タンクが用意できたら、タンクを取り外して交換します。せっかく新しいタンクにしても、接続がうまくできていないと新たな水漏れが発生しますので、確実におこないましょう。

また、取り外し後のタンクの廃棄方法はあらかじめお住まいの地域の自治体に確認しておきましょう。

4.接続を見直す

密結ボルトで繋がれていないタイプのトイレの場合は、取り付けに問題がある場合とフロート弁がずれている場合があります。ご自身で何か接続不良を起こすようなことをしていないのであれば、取り付け業者に調査依頼をしましょう。

トイレタンクを便器から外す手順

密結ボルトやパッキンを交換する際は、トイレタンクを便器から外さないといけません。

前述したとおり、トイレタンクは非常に重量がありますので慎重に作業してください。

トイレスペースの問題もあるかもしれませんが、可能であれば2人での作業をおすすめします。

1.タンクから給水管を外す

トイレタンクに繋がっている給水管を外します。給水管は主にトイレの壁から出ています。トイレタンクとの繫ぎ目はナットでしっかり固定されています。

モンキーレンチなどでナットを緩めて給水管を外します。

2.ナットを少しずつ緩める

給水管が外れたらタンク下にあるナットを外していきます。タンクを固定しているナットを緩めるので、タンクが落ちないようにしっかり押さえながらおこないましょう。

3.トイレタンクを外す

密結ボルトが外せたらトイレタンクを外します。タンクの重さは10~15kgほどあります。狭い空間なので不自然な姿勢で持ち上げないといけないかもしれません。力に自信がない人は2人での作業をおすすめします。万が一、落としてしまうと割れてしまうので、慎重に作業しましょう。

4.水漏れの修理は水道業者への依頼がおすすめ

ここまで、水漏れの原因や対処法などいろいろご説明してきましたが、実はトイレタンクの修理は、よほどトイレ修理に慣れていない限り、ご自身でおこなうことはあまりおすすめできません。理由は以下のとおりです。

トイレタンクの内部は一見、シンプルそうに見えるのですが、結構複雑な構造をしています。主に「ボールタップ」「フロートバルブ」「オーバーフロー管」の3つの部品が機能して、水の量を適切に保っています。これらの部品は、少しの力でも破損したりずれてしまったりします。

また一度取り出したものの、元の位置に戻すのが困難になってしまうことも。ご自身でタンク内の修理をしていたが、水漏れが酷くなったという依頼も頻繁にいただきます。プロの作業員でも、慎重におこなっている修理内容なので、トイレ修理にあまり慣れていない方には難しいかもしれません。

ここまでご説明した対処法をおこなっても、水漏れが解消しないこともあります。

特定できた漏れている箇所以外のところに原因がある場合や、トイレ全体の劣化が原因の場合もあります。このような場合、適切な対処法はプロでないと判断が難しいでしょう。

水漏れは床などにもダメージを与えるため、再発を繰り返しているうちに床の張替えが必要になってしまうことも。ご自身の判断に不安がある場合は、速やかに業者に調査依頼をしましょう。

水道業者に依頼する際の注意点

水道業者に依頼するときの注意点

実際に、水道業者に修理依頼する際の注意点をご説明します。

1.相見積もりをする

トイレが一つしかない場合、時間的に難しいかもしれませんが、できれば3社以上の見積もりをとって比較することをおすすめします。水漏れ修理の相場を把握できます。

また、作業内容や丁寧さなども見てみてください。

あまり時間がない場合でも、訪問時間を指定して効率良く来てもらえれば短時間での相見積もりも可能です。決して焦って判断しないようにしましょう。

2.価格以外の観点も加味して選ぶ

当然、見積金額が一番重要ですが、業者を選ぶポイントとして以下のような金額以外のことも加味してみましょう。

・口コミの評価

最近は、ユーザーからの口コミ投稿が当たり前になりました。ネットの口コミは忖度なく書かれていますので参考にしてみましょう。

・実績の数

お使いのメーカーでの修理実績は豊富にあるのかなど、どのような実績を持っている業者か確認してみましょう。

・会社概要がしっかりしている

悪徳業者に騙されないよう会社情報もしっかり確認しましょう。また、給水工事指定業者になっているかも大事なポイントです。

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毎日使うトイレ。使えなくなるとたちまち困ります。ご自身での作業に少しでも不安を感じている場合は、一度プロにチェックを依頼してから判断するととても安心です。

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水トラブログ編集部

最終記事更新日:2024.08.23