最終更新日:2024.08.23 お役立ち情報トイレ

トイレの水が止まらない原因は?自分でできる直し方と応急処置を紹介

トイレの水が止まらない原因は?自分でできる直し方と応急処置を紹介

便器に水が流れ続けたり、タンクから常に水が流れる音が聞こえたりと、トイレの水が止まらなくなるのはよくあるトラブルの一つです。放置すると水道代が高額になったり、水が溢れて水漏れ被害につながったりする恐れがあります。こうしたリスクを防ぐために、応急処置をしたうえで原因を特定し、対処することが重要です。

この記事では、トイレの水が止まらないときの応急処置と具体的な対処法を解説します。水が止まらない原因や応急処置時の注意点、業者に修理を依頼した場合の費用相場なども紹介するため、参考にしてください。

トイレの水が止まらない!自分でできる対処法・応急処置

トイレの水が止まらない!自分でできる対処法・応急処置

トイレの水が止まらなくなったときは、次の手順で応急処置をしましょう。

①止水栓を止める

トイレの水漏れを防ぐために、まずはトイレの止水栓を閉めることが大切です。水量調節ができる止水栓を閉めると、水が止まるため状況が確認しやすくなります。

止水栓は便器の後ろや横、あるいは床や壁の給水管近くに設置されているのが一般的です。しかし、一部のトイレでは止水栓が便器の内部に収納され、外からは見えないケースもあります。このような場合は、取扱説明書などで止水栓の位置を確認しましょう。

トイレの止水栓には、手で回せるハンドル式とマイナスドライバーが必要なドライバー式があり、いずれも右回りに回します。このとき、回転数をメモしておくと、修理後に元の状態へ戻すのに便利です。

ウォシュレット付きトイレの場合は、ウォシュレット専用の止水栓もあるため、間違わないように注意してください。

どうしても止水栓が見つからない場合は、家全体の元栓を閉めましょう。ただし、元栓を閉めると家にあるすべての蛇口から水が出なくなるため、生活への影響を考慮して判断します。

②トイレタンクの中を確認する

トイレの水が止まらなくなったら、トイレタンクのフタを開け、タンク内部の水位を確認します。

タンク内のオーバーフロー管に記載されている標準水位を基準に、現在の水位をチェックします。水位が標準水位よりも高い場合と、低い場合で異なる対処が必要です。それぞれの原因や対処方法を見ていきましょう。

ただし、タンクのフタは陶器製で重量があるため、落として割らないよう注意してください。

  1. 標準水位より上の場合

タンクの水が標準水位を超えていた場合、まずはボールタップの水位調整が正しくできているか確認します。製品によって調整方法が異なるため、取扱説明書を見ながらおこないましょう。

水位調整に問題がなければ、ボールタップや浮き球が劣化、あるいは破損している可能性があります。浮き球を持ち上げて給水が止まる場合はボールタップ、止まらない場合は浮き球が原因の可能性があるため、状況に応じて交換が必要です。

また、給水管との接続部や、タンク底のパッキンが劣化すると水漏れの原因になります。一般的にゴム製パッキンの耐用年数は約10年とされているため、ボールタップや浮き球の交換時にあわせて交換するのがおすすめです。

交換手順は、以下のとおりです。

1.トイレの止水栓を閉め、レバーを引いてタンクの水を排出する
2.タンクのフタを開け、ボールタップまたは浮き球を取り外す
3.ボールタップまたは浮き球を新品に交換する
4.古いパッキンを取り外し、新しいパッキンを取り付ける
5.止水栓を開け、水が標準水位になるか確認する

ボールタップと浮き球の間にあるアームを上下に動かすことで、水位を調整できます。

  1. 標準水位より下の場合

タンクの水が標準水位より低かった場合は、レバーやフロートバルブが劣化、あるいは故障している可能性があります。

レバーを回してみて水位が戻らなければ、交換が必要です。次の手順でおこないましょう。

1.止水栓を閉め、トイレタンクのフタを取り外す
2.フロートバルブのチェーンを持ち上げて、タンクの水を排出する
3.レバーにつながっているチェーンを取り外す
4.ナットを緩めてレバーを引き抜く
5.新しいレバーを取り付ける
6.止水栓を開け、正しく動作するか確認する

レバーにもパッキンが使われているため、パッキンもあわせて交換することをおすすめします。レバーに異常がない場合は、チェーンの絡まりなどでフロートバルブが外れていないか確認します。正しくセットされていても水が出続けるようなら、専門業者に相談しましょう。

③電源プラグを抜く

ウォシュレットは電気製品のため、電源プラグ(コンセント)を抜いておきましょう。通電状態だと水がかかって感電したり、故障したりする恐れがあるためです。

また、抜いたコンセントは水に濡れるのを防ぐためにビニール袋で覆っておくと安全です。

  1. トイレの水はどう流れている?タンク内の部品と仕組み

トイレの水が止まらない原因を探るためには、タンク内の部品や仕組みを理解する必要があります。

トイレタンクに使われている主な部品は、以下のとおりです。

部品

主な役割

ボールタップ

・給水管からの水をタンクに供給し、タンク内の水量を調整する

・あらゆる部品と連動する給水弁の役割をもつ

アーム

ボールタップと浮き球をつなぐ支持棒のようなもの

浮き球

タンクの水に浮いていて、水位の変化に応じて浮き球が上下し、その先にあるボールタップが開閉する

フロートバルブ

・レバーについているチェーンの先にあるゴム玉

・タンク下部で排水口に栓をしたり給水したりする

オーバーフロー管

ボールタップの故障時に水が溢れないようにする

レバー

タンク内の水を流すためのスイッチ

チェーン

レバーとフロートバルブをつなぐ部品で、レバーの動きをフロートバルブに伝える

 

レバーを回すと、フロートバルブが持ち上げられて排水口が開き、タンクから便器へ水が流れます。タンク内の水位が減ると、ボールタップの浮き球が下がり、タンク内に給水されます。水位が増えると浮き球も上がり、給水が止まる仕組みです。

もし、ボールタップの不具合で水位が上がりすぎた場合は、余分な水がオーバーフロー管から便器へ排出されます。

【パターン別】トイレの水が止まらない症状とその原因

トイレの水が止まらなくなった場合の症状は、主に5つに分けられます。ここでは、症状別の原因を見ていきましょう。

【症状①】手洗い金具から水が出続ける

トイレタンク上部にある手洗い用金具から水が漏れているときは、ボールタップの故障が疑われます。ボールタップは、常に水の中にあるため劣化の早い消耗品です。

タンク内で給水を調整するボールタップが故障すると、タンクから水が溢れる原因になります。

ボールタップが水漏れの原因と考えられるケースや交換方法の詳細については、以下の記事をご覧ください。

関連記事:トイレのボールタップから水漏れ?原因や交換して直す方法を紹介

【症状②】タンク内の給水音が止まらない

トイレの水を流し、しばらく経ってもタンク内の給水音が続くときは、ボールタップや浮き球、フロートバルブに不具合がある可能性があります。

トイレの水を流すとタンク内の水が一時的になくなり、再び溜まっていきます。その際に給水管から水の流れる音がするのは、通常の状態です。

しかし、タンク内に水が溜まりきっても給水音が止まらないなら、何らかの問題が起こっていると考えられます。

【症状③】トイレを流した後に便器内の水が流れ続ける

トイレを流したあとも便器に水が流れ続けるときは、ボールタップや浮き球の不具合が考えられます。

トイレタンク内には、水が増えても溢れ出さないよう、便器へ排出するオーバーフロー管があります。ボールタップ、浮き球の不具合によってタンク内の水が増え続けると、タンクから溢れないようにずっと便器に水が流れてしまうのです。

症状④】タンク内から流水音が聞こえる

トイレタンク内から継続的にチョロチョロと流水音が聞こえるときは、給排水設備に原因がある可能性が高いです。止水栓を閉めると流水音が止まるようなら給水部分に、止まらないようなら排水部分の異常を疑いましょう。

給水部分の不具合では、ボールタップや浮き玉の破損、接続部の緩みによってうまく動作していない可能性があります。とくに、ボールタップは緩みが発生しやすい部品です。

一方、排水部分ではフロートバルブやオーバーフロー管の不具合が原因と考えられます。フロートバルブが浮いたりズレたりして、水漏れしていないか確認しましょう。

【症状⑤】レバーが原因で水が止まらない

トイレタンク内の問題だけでなく、次のようなレバーやチェーンの不具合も、水が止まらない原因の一つです。

・レバーが錆びている・破損している
・レバーのチェーンが絡まっている・外れている
・レバーのチェーンが切れている

錆びや破損があるとレバーがスムーズに回らず、フロートバルブが開いた状態になるため、水が流れ続ける原因になります。

レバーが空回りして手ごたえがないときは、レバーとフロートバルブをつなぐチェーンにトラブルが起きている可能性が高いです。チェーンが絡まって短くなっていないか、外れていないかを確認しましょう。

トイレの水が止まらないときの応急処置をする際に注意すべきこと

トイレの水が止まらない 応急処置

トイレの水が止まらなくなり、応急処置をする際に注意すべき点を紹介します。

  1. タンクレス・オール電化住宅のトイレは対処が難しい

タンクレストイレやオール電化住宅のトイレの場合、自分での対処は難しいといえます。

タンクレストイレは電気制御による給水システムを採用しており、一般の便器より複雑な構造となっているため、専門知識が必要です。そのため、タンクレストイレでトラブルが起きた場合は、業者に依頼しましょう。

オール電化住宅の場合は、暖房・調理・給湯など、すべての熱源が電気でまかなわれています。修理を誤ると、家中の機能に影響を及ぼす可能性があるため、業者への依頼をおすすめします。

  1. 一人で作業をするのは危険な場合もある

作業によっては、一人での作業が危険な場合もあります。

たとえば、トイレタンクの中を確認するには、フタを外さなければなりません。陶器製のフタは重量があるため誤って落とし、割ってしまう恐れがあります。

また、トイレや各部品をつなぐホースの種類によっては、一人で外すこと自体が難しいものもあります。自宅のトイレは一人で作業できそうか、確認してみましょう。

トイレの水が止まらない場合、自分だけで解決できるのか

トイレの水が止まらない場合、自分だけで解決できるのか

トイレの水が止まらない場合、状況によっては自分だけで解決できます。必要な部品はホームセンターで簡単に購入でき、特殊な工具も必要としません。トイレの基本的な仕組みを理解していれば、比較的シンプルな修理作業です。

しかし、水が止まらない原因を正確に特定することや、適切な交換部品を選ぶのは専門的な知識が必要です。正しい原因を特定できなければ適合する部品もわからないため、たとえ交換をおこなっても水が出続ける可能性があります。そうなると、部品の購入代や手間が無駄になるだけでなく、問題も解決できません。

そのため、原因の特定や部品の選択、修理作業に不安がある場合は、業者に依頼することをおすすめします。

水が止まらないときの修理代の費用相場

トイレの水が止まらないときは、タンク内の劣化した部品を交換することが多く、修理費用は約8,500〜18,000円が相場です。

具体的には、それぞれ以下のような内訳となるケースが多いでしょう。

内容

修理費用

作業費

5,500〜8,000円

部品代:ボールタップ

3,000〜5,000円

部品代:フロートバルブ

3,000~5,000円

※上記は当社の参考価格です。

このほか、部品交換の際に便器の脱着が必要な場合は、別途費用がかかります。状況や原因によって修理費用が異なるため、無料見積もりなどを利用して事前に相談するのがおすすめです。

水のトラブルサポートセンターは24時間365日対応で、最短20分で到着します。お見積りや出張料金は無料で、夜間でも追加料金は発生しません。

トイレの水漏れの修理費用について、さらに詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

関連記事:トイレの水漏れの修理費用はどれくらい?症状別の料金や主な内訳を紹介

水のトラブルサポートセンターの作業事例

ここからは、​​弊社が実際におこなった、トイレの水が止まらないケースの作業事例を紹介します。

【作業事例1】トイレタンクからの水が止まらないケース

トイレを10年以上使用しており、トイレタンクからの水が止まらないというご相談でした。修理・交換両方の見積もりを検討され、最終的に交換のご依頼をいただきました。

トラブルの症状

トイレタンクからの水が止まらない

トラブルの要因

経年劣化

作業時間

4時間

作業内容

トイレ交換

 

修理するか交換するかは、どちらにもメリット・デメリットがあるため、見積もりをとったうえで家族とよく相談して決めるのがおすすめです。

関連記事:【山口市秋穂西】トイレのタンクからの水が止まらない。トイレ交換。

【作業事例2】トイレタンクからの水が止まらなくなったケース

トイレの水が止まらないとご依頼をいただきました。拝見すると20年以上お使いのトイレで、タンク内の劣化や破損が見られたため、トイレ交換を実施しました。

トラブルの症状

トイレの水が止まらない

トラブルの要因

経年劣化

作業時間

3時間

作業内容

トイレ交換・クッションフロアの張り替え

 

また、トイレの床が浮いているとのご相談もあり、古いトイレを外した際に、あわせてクッションフロアの張替えも実施しています。トイレと床の作業を同時におこなうことで時間短縮にもなるため、古いトイレの場合は検討するとよいでしょう。

関連記事:便器・ウォシュレット交換  クッションフロア張り替え

トイレの水が止まらないなら、水のトラブルサポートセンターへご相談ください!

トイレの水が止まらなくなったら、まずは止水栓を閉めて水を止めます。タンク内の水位によって対処法が異なるため、水位の高さに応じて対処してください。その際は、トイレの水が流れる仕組みや、使われている部品を知っておくと役立ちます。

タンクレストイレやオール電化住宅の場合、そして一人での作業が難しい場合は、業者に依頼するのがおすすめです。また、原因の特定や部品選びに不安がある場合も、無理せずプロに任せましょう。

トイレの水が止まらなくなったら、水のトラブルサポートセンターへご相談ください。スピーディーな対応と安心の料金設定で、経験豊富な技術者がトラブルに対応します。ネット予約では最大3,000円の割引もあるため、お困りの際はぜひご活用ください。

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水トラブログ編集部

最終記事更新日:2024.12.16