毎日使う洗面所で、床や周辺に心当たりのない水溜まりを見つけたら注意が必要です。小さな水漏れでも放置すると、床材の腐食やカビの発生につながり、結果的に大がかりな修繕が必要になることもあります。とくに排水管や給水管からの水漏れは、自分では原因を特定しにくいため、早めに正しい対応を取ることが重要です。

この記事では、洗面所で起こりやすい水漏れの原因や応急処置の方法をわかりやすく解説します。さらに、水道業者に依頼した際の費用相場や依頼前に確認すべきポイントも紹介。本記事を読めば、いざという時に落ち着いて対応でき、無駄な出費や被害の拡大を防ぐことができます。

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洗面所の水漏れが発生したらまずおこなうこと

洗面台の水漏れを発見したら、まずは止水栓を閉めましょう。
水の供給を止めて、それ以上水が漏れないようにします。そのあと、雑巾や古布などで溜まっている水を拭き取り、バケツなども使って水の広がりを止めます。このとき、シンク下の収納部分に水が漏れていることもあるので、置いてある物を出して、給水管や排水管が見えやすい状態にしましょう。

次に、水がどこから漏れているのかを探します。見えない箇所の水漏れもありますが、まずは目視で漏れ箇所を探してみましょう。

1. 洗面所の水漏れが発生しやすい場所と原因　

洗面台のなかでも水漏れが発生しやすい場所があります。また、場所によって原因も異なります。

1. 止水栓・給水管

洗面台の収納部分には、止水栓・給水管・給湯管が備わっています。止水栓は給水管とナットで固定されていますが、このナットが緩むと隙間ができ、水漏れの原因になることがあります。ナットの緩みであれば、締め直すだけで改善できるケースも少なくありません。

しかし、収納部分は日常的に物が詰め込まれているため、視界が悪く水漏れに気付かないまま放置してしまう例も多く見られます。被害を防ぐためには、定期的に収納物を取り出し、内部を確認しておくことが大切です。

1. 蛇口・シャワーヘッド

蛇口やシャワーヘッドからの水漏れは、パッキンやバルブカートリッジなど、内部部品の劣化が原因の場合が多いです。パッキンは密封装置とも呼ばれ、柔軟なゴム素材で作られており、部品同士の間にしっかりはまり込んで隙間を塞ぐことで水漏れを防止します。ただし、ゴム製のため劣化が早く、10年ほど経つと品質が低下してすき間が生じ、水が漏れる原因になるとされています。

一方、バルブカートリッジはシングルレバー混合水栓の内部に組み込まれた重要な部品です。このタイプの水栓で発生する水漏れの多くは、バルブカートリッジの劣化が引き金となっています。

1. 排水トラップ

排水トラップは洗面台の下にあって、ボウルからつながる排水管の一部です。S字やP字の形状になっており、曲がった部分に常に溜まっている水が下水管からの悪臭や害虫の侵入を防いでいます。排水トラップは排水管と上下でつながっているので、つなぎ目のナットの緩み、パッキンの劣化が原因になっていることがほとんどです。

しかし、排水管本体に亀裂が入っていたり、排水詰まりを起こしていたりする場合もあります。ナットやパッキンに問題がない場合は、排水管のチェックをしてみましょう。

1. 排水ホース

排水ホースは、洗面台の床下にある配管につながっているホースです。排水管には一般的に塩ビ管などの硬い素材が使われますが、状況によっては柔らかいホースが用いられることもあります。この場合、床下の配管に差し込まれているだけの構造となるため、通常の排水管よりも外れやすい点に注意が必要です。

収納スペース内で物を出し入れする際にホースへ当たると、気づかないうちに抜けてしまうことがあります。ホースが外れると排水が正常に流れず、水漏れを引き起こす原因になります。

さらに、柔らかいホースは折れや曲がりによって劣化が早く進むため、定期的な点検を行うことが安心につながるでしょう。

1. 排水管

洗面シンク排水口から床につながる部分まで、すべて金属製の排水管を使用している場合もあります。金属製でもつなぎ目はナットを使用しているので、緩みによる水漏れを起こす場合があります。

また、金属製の場合はとくに、腐食により亀裂が入ったり穴が開いて水漏れを起こしたりすることがあるので注意が必要です。冬季、気温が低くなる地域では、排水管内部の水が凍結して排水管に亀裂が入ることもあります。

1. 床下や床との接合部

排水時に床との接地面から水漏れがある場合は、下水の逆流の恐れがあります。洗面台の排水はほぼ垂直になっているので、高位置の洗面台シンクから低位置の排水管まではスムーズに水が流れていき、流れた水が戻ってくることはありません。

しかし、下水の流れにトラブルが起こっていた場合は逆流してくる恐れもあります。目視できない床下で水漏れを起こすこともあり、以下のような場合は床下の点検をおすすめします。

・壁際の巾木（はばき）が濡れている
・湿っている、床板が波打っている
・クッションフロアがはがれている箇所がある

1. 【場所別】洗面所の水漏れ発生時の応急処置

洗面台の水漏れに対する応急処置は、発生箇所によって異なります。それぞれ解説していきます。

1. 止水栓・給水管

まずは、止水栓を閉めて給水を止めます。それでも洗面蛇口から水漏れが続く場合は、止水栓本体に原因がある可能性があります。止水栓のパッキン交換などが必要なこともあるため、元栓を閉めて対応しましょう。

給水管からの水漏れは、まずナットの締め直しを試してください。それでも水漏れが止まらない場合は、パッキンの劣化が考えられます。パッキンの状態を確認し、必要に応じて交換することで対処できます。

1. 蛇口本体

洗面蛇口から水漏れしている場合、原因はパッキンの劣化やカバーナットの緩みであることが多いです。パッキンはホームセンターなどで購入できますが、必ずお使いの蛇口に適合するものを選びましょう。合わないパッキンを使用すると、取り付けできなかったり、水漏れが改善されなかったりするトラブルにつながります。蛇口のメーカーや型番を控えて持参すると安心です。

また、外したパッキンを持参することも有効です。準備が整ったら交換作業に入りますが、蛇口の分解が必要になるため、必ず取扱説明書を確認しながら作業してください。説明書がない場合は、メーカーサイトやインターネットで確認できることもあります。作業に自信がない場合は、専門業者への依頼を検討しましょう。

1. シャワーホース

洗面台のシャワーホースは、使用していないときは洗面台下の収納部分に収まっています。シャワーヘッドとの接続部から水漏れしている場合は、シャワーホース自体の劣化が原因の一つと考えられます。

また、収納物がホースに当たって傷や破損を招くケースも少なくありません。水漏れを確認する際は、ホースの下にバケツなどを置き、蛇口のレバーをシャワーに切り替えます。そのうえで、ホースから水がにじみ出ていないか、あるいは見えにくい箇所から水滴が落ちていないかをチェックしましょう。

もし水が染み出している場合は、ホースの破損が疑われます。シャワーホースは単体での交換ができず、蛇口本体ごと取り替える必要があります。

1. 排水トラップ

排水トラップからの水漏れで、排水ホースとの接続部からの水漏れだった場合は、つなぎ目のナットを締め直すことで解消されるケースが多いです。

ナットを締め直しても水漏れが解消しない場合は、パッキンの劣化が疑われます。接続部を外してパッキンの状態を確認、必要であれば新しい物と交換しましょう。パッキンを交換したもしくは、劣化していない場合は詰まりなど他の原因が考えられます。自分で原因の特定ができない場合は、業者に調査依頼をすることをおすすめします。

1. 排水ホース

排水ホースは、床下の下水管へ汚水を流す大切な役割を持っています。しかし、ナットなどでしっかり固定されていない場合が多く、わずかな刺激で外れてしまうことがあります。水漏れの原因がホースの外れであれば、元の位置に差し直すことで解消できるケースがあります。

ただし、差し直しても水漏れが止まらない場合は、ホース自体に穴や亀裂が生じている可能性があります。その際は、ビニールテープで一時的に補修することもできますが、あくまで応急処置にすぎません。早めに新しい排水ホースへ交換することが大切です。

また、排水ホースの接続や交換が難しい場合は、無理に作業せず専門業者へ依頼するのが安心です。

1. 排水管

金属製の排水管でも接続部のナットの緩みや、パッキンの劣化などにより水漏れを起こします。接続部から水漏れがある場合は、ナットの締め直しやパッキンを交換することで解消されます。

しかし、金属製の排水管は塩ビ管と違って腐食することがあり、腐食が原因で穴が開いたりして亀裂が入ることがあります。穴や亀裂を発見したら、自分での対処は難しいので、速やかに業者に依頼するのがおすすめです。

1. 洗面器本体と排水パイプ

洗面ボウルと排水パイプのつなぎ目から水漏れが起こります。つなぎ目にはパッキンが使われており、他の箇所と同様、劣化によって水漏れが起こります。

しかし、つなぎ目からの水漏れは排水管のナットからの水漏れにも見えるため、見分けることが困難です。確認する方法としては、タオルをつなぎ目に当てて排水してみます。タオルが濡れるようならつなぎ目、濡れないようなら排水管からの水漏れと判断できますが、自信がない場合は業者に調査依頼しましょう。

1. 水漏れ修理を業者へ依頼したほうがよい場合

洗面台の水漏れは、自分で対応できる場合もありますが、次のようなケースでは水道業者への依頼を検討してください。
・ナットの締め直しやパッキン交換を行っても水漏れが止まらない
・排水管に穴や亀裂がある
・排水ホースの交換が必要
・作業手順がわからない、または自信がない
・床下など目視できない箇所からの水漏れが疑われる

これらに該当する場合は、無理に自分で作業せず、速やかに水道業者へ相談することをおすすめします。誤った作業で症状が悪化するリスクもあるため、安全に修理を進めましょう。

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洗面所の水漏れを業者へ修理依頼した場合の費用目安

水漏れの修理費用は、漏れ箇所や程度、原因、修理内容によって大きく異なります。水のトラブルサポートセンターでは、軽微な水漏れの作業費は5,500円～で、部品代は別途かかります。たとえば、蛇口のパッキン交換は作業費3,300円～で、パッキン代は別途必要です。水漏れの状態や作業内容により費用は変動するため、修理前に見積書で詳細を確認することをおすすめします。

1. 洗面所の水漏れに関するよくある質問

洗面台の水漏れについて弊社にもよくご相談いただく内容です。

1. 洗面所の下から水漏れがする原因は何？

洗面台下の水漏れは箇所によって若干の相違はありますが、主に各つなぎ目を固定しているナットの緩み、または各所のパッキンの劣化が原因となっていることが多いです。

1. 洗面台下のタンクや受け皿に水が溜まり溢れたときの対処法は？

洗面台下のポリタンクや受け皿は、シャワーホースを伝って流れてくる水が床に及ばないように設置されています。通常使用でもホースを伝って落ちてくる水はタンクに溜まっていきます。洗面台のシャワーをよく使用される場合は、定期的にタンクの水を捨てるようにしましょう。

しかし、捨ててもすぐに溜まってしまう、溢れてきた場合はシャワーホースが劣化、破損して水漏れが起こっている恐れがあるので注意してください。

1. 賃貸の場合は自分で修理してもよい？

賃貸住宅にお住まいの場合は、まずは管理会社や大家さんに連絡しましょう。賃貸住宅の設備は管理会社や大家さんの所有物になるため、基本的には管理会社、大家さんが修理費用も含めて対応します。連絡せずに勝手に修理した場合、自分で費用負担をしないといけなくなることもあるので注意しましょう。

1. 水漏れで床にカビが生えた場合はどうしたらよい？

水漏れは発見したら即対応されることが多いので、水漏れ由来のカビは少ないと思います。しかし、長い期間、水漏れに気付いていなかった場合はカビが生えることもあります。その場合は、水漏れが解消したあと、市販のカビ取り剤で清掃すれば問題ありません。

しかし、水漏れが床下まで浸食しており、カビだけでなく床材が腐ってきている場合は、床材の交換や補強が必要になります。火災保険に加入している場合は、補償で修理ができるケースがあるので保険会社に確認してみましょう。

1. パッキンを交換したら水漏れは止まる？

水漏れの原因がパッキンの劣化のみの場合は、交換することで水漏れは解消します。しかし、複数の原因が重なっていたり、蛇口本体のトラブルがあった場合は、パッキン交換だけでは解決しません。パッキンを交換しても水漏れが止まらない場合は、業者に調査依頼をしましょう。

1. 洗面所の水漏れなら水のトラブルサポートセンターまでご相談ください

洗面台の水漏れは、ナットの締め直しやパッキン交換など、自分で対処できることも多くあります。しかし、作業しても水漏れが解消しない、原因がわからない、作業に自信がない場合は、ぜひ水のトラブルサポートセンターにご相談ください。水のトラブルサポートセンターは出張費、見積もりは無料、深夜料金、祝日料金もかかりません。ご安心してご相談ください。

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