トイレつまりはパイプユニッシュで解消できるのか？正しい解消方法と使い方について解説

トイレが詰まった時、ご自身で出来る対処法の一つに「パイプユニッシュ」が入っているのではないでしょうか。パイプユニッシュは詰まり全般に有効な薬剤ではありません。
今回はパイプユニッシュでトイレつまりが解消できない理由、ご自身でトイレつまりを解消する対処方法、業者に依頼した場合の費用相場についてご紹介します。

水のトラブルに対処する手順

1 パイプユニッシュとは
2 トイレ詰まりはパイプユニッシュで解消できない？理由も併せて解説
3 自分でトイレつまりを解消する原因別対処方法
4 トイレつまりを業者に依頼するときのポイント
5 トイレつまり解消の費用相場は？
6 水のトラブルサポートセンターの作業事例
- 6.1 【作業事例１】高圧洗浄
- 6.2 【作業事例２】ローポンプ通管作業
7 トイレのトラブルなら、水のトラブルサポートセンターへご相談ください！

パイプユニッシュとは

パイプユニッシュとは、SCジョンソン社が製造している排水管用洗剤です。
ドラッグストア、ホームセンターやネットでも手軽に手に入るクリーナーです。
塩素系アルカリ性クリーナーで、パイプの中の髪の毛、皮脂、油、石鹸カスや溶け残った洗剤などを溶かして除去します。ドロドロ、ヌメヌメした汚れにはとても効果的です。
パイプの黒ずみ、ぬめりが取れるので、悪臭予防にもなります。
決まった量を排水管に流して、時間をおいて水を流すだけという簡単な使い方も魅力です。

トイレ詰まりはパイプユニッシュで解消できない？理由も併せて解説

詰まり解消にとっても優秀なパイプユニッシュですが、残念ながらトイレ詰まりは解消できないのです。

よくあるご質問 – パイプユニッシュ | ジョンソン株式会社

・残った尿と混ざると危険

洗剤は「酸性」「中性」「アルカリ性」に分かれます。パイプユニッシュは「アルカリ性」に分類されます。その中でも塩素系の洗剤になり、洗剤のボトルによく見る表記「混ぜるな危険」と書いてある洗剤と同じ物になります。
これはパイプユニッシュのような「アルカリ性」の洗剤と酸性洗剤を混ぜてしまうと有毒なガスが発生するため、誤って混ぜてしまわないように目立つように書かれています。
しかし、酸性洗剤だけではなく、実は尿：アンモニアと混ざっても危険なのです。
便器内に尿が残っている状態でパイプユニッシュを入れてしまうと有毒なガスが発生する可能性があります。

・トイレットペーパーはパイプユニッシュでは溶けない

「トイレつまりの原因ナンバー１は「トイレットペーパーの詰まり」大量に流したり節水トイレ等で水量が少なかった場合に詰まりが起こります。
パイプユニッシュは、髪の毛や油などを溶かして詰まりを解消しますが、トイレットペーパーを溶かすのは難しいのです。
公式サイトでも「トイレのつまりの原因となるペーパーなどは、「パイプユニッシュ」／「パイプユニッシュプロ」で分解することはむずかしい」と記載があります。

・クエン酸やお酢類、お湯も使えない

酸性洗剤でなくても、クエン酸やお酢も混ぜると危険です。
クエン酸も、その他のお酢も酸性なので酸性洗剤と同じ反応が出る可能性があります。
また、お湯を使うことで洗剤の分解が一気に進み塩素系のガスを発することがありますので混ぜるとしたら水だけにして下さい。
クエン酸やお酢は詰まり解消にはとても効果が高いのですが、パイプユニッシュを使ってしまうとこれらの物が使えなくなります。

・長時間、放置は向かない

パイプユニッシュの使用方法は、洗剤液を直接排水口やパイプに入れて、15分から30分程置いておいたのちに水を流します。
汚れが取れたとしても放置することでパイプ内の詰まりの原因になることもあります。
もともと、トイレつまりには向かないとされているので、特に注意が必要です。

自分でトイレつまりを解消する原因別対処方法

詰まりの度合いにもよりますが、ご自身で対処できる場合も多いです。
詰まりの原因によって、除去方法も異なりますので、原因別方法と手順も解説していきます。

トイレ詰まりを自分で解消する方法はこちらの記事でも紹介しています。
トイレつまりを自分で直す10の方法を解説！修理の依頼ポイントや解消法も解説

【原因関係なし】詰まり全般に対応　ラバーカップ

通称「スッポン」と呼ばれているラバーカップ。詰まりの解消のまず一歩目はラバーカップです。
ホームセンターなどでも購入が可能ですが、トイレの形状によってカップの形を選ばないといけないので購入される時は注意して下さい。
-手順-
①ウォシュレットがある場合はコンセントを抜きます。（感電防止）
②便器内の水が飛ぶこともあるので新聞紙などで床を養生します。
③水位の調整をします。水がたくさんあると溢れる可能性がありますし、低すぎても使えないのでカップが使える高さまで調整します。
④ラバーカップをセットしたら便器全体をビニールシートで覆いましょう。
⑤排水口にカップを密着させて勢いをつけて引っ張ります。ラバーカップは押し込むのではなく引っ張り上げるように使います
⑥詰まりが取れたら、バケツなどに水を汲んでゆっくり流してみましょう。タンクに溜まっている水を流すと溢れることもあるので、まずはテストとしてバケツでゆっくり流してみます。
うまく流れるようなら成功です。

【原因関係なし】詰まり全般に対応　ワイヤーブラシ

ワイヤーブラシは様々な種類があります。手動で操作する物、電動の物等々。
ご自身で使いやすそうな物を選びましょう。初めて使う方は手動の物をおすすめします。
-手順-
①ウォシュレットがある場合はコンセントを抜きます。（感電防止）
②便器内の水が飛ぶこともあるので新聞紙などで床を養生します。
③ブラシの先を便器の中に入れてハンドルを回し詰まりを探ります。
④何か引っ掛かりがあったら、ブラシをゆすって汚れを取ります。
⑤詰まりが取れたら、バケツなどに水を汲んでゆっくり流してみましょう。タンクに溜まっている水を流すと溢れることもあるので、まずはテストとしてバケツでゆっくり流してみます。
うまく流れるようなら成功です。

【紙詰まり】クエン酸＋重曹

詰まりの解消に多々登場するクエン酸と重曹。水で溶ける物が詰まっている場合に有効的です。
-手順-
①ウォシュレットがある場合はコンセントを抜きます。（感電防止）
②便器の中に重曹を1/4カップ、万遍なくふりかけます。
③上からクエン酸1/2カップを入れます。
④ぬるま湯を入れて炭酸ガスを発生させます（熱湯は使わないで下さい）換気して下さい。
⑤１時間ほど放置します。
⑥バケツで水を汲んでゆっくり流してみます。抵抗なく流れたら成功です。

【紙詰まり】中性洗剤＋お湯

水で溶ける物が詰まっている場合は、中性洗剤とお湯でも解消できる場合があります。
-手順-
①ウォシュレットがある場合はコンセントを抜きます。（感電防止）
②水位が高い場合は、通常の水位くらいまで調整します。
③便器に中性洗剤を100ml程度、注ぎます。
④50℃～60℃くらいのお湯をゆっくり入れます。
⑤20分～30分程度放置します。
⑥バケツで水を汲んでゆっくり流してみます。抵抗なく流れたら成功です。

【尿石】尿石用の除去剤

詰まりの原因が尿石の場合は尿石用の除去剤を使います。男性用の小便器に多い原因です。
尿石用除去剤はドラッグストアなので購入が可能です。
尿石はアルカリ性なので除去するには酸性の薬剤なります。結構強い酸性なので必ずゴム手袋をする等、使用前には注意書きを確認しましょう。また換気も必須です。
手順は各除去剤の使用方法に従って下さい。

【異物】直接、取り出す

詰まっている異物が目視出来る範囲にある場合は、長いゴム手袋で肘あたりまで覆って便器内部に手をしれて取り出す方法もあります。結構手が入るので目視できなかったとしても異物に届くこともあります。

トイレつまりを業者に依頼するときのポイント

ご自身でトイレつまりの解消ができるのが一番ベストですが、詰まりの度合いがひどい物や詰まりの原因がわからない、作業に不安がある、などの場合は業者に依頼することをおすすめします。無茶なことをしてしまうと便器自体が割れてしまったり、排管を傷つけてしまって水漏れまで起こったりすることもあります。
ご自身で作業するか、業者に依頼するか迷った時は一度プロに見てもらうと安心です。

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トイレつまり解消の費用相場は？

トイレつまりの解消を業者に依頼した場合の費用相場は、詰まりの原因や度合いによって異なります。また、どういう道具や器具を使うのかでも変わってきます。
以下が基本的な費用相場になります。
簡単な除去作業（器具を使わない）：5.000円～10.000円程度
道具、器具を使う除去作業：11.000円～20.000円程度
便器を取り外す除去作業：25.000円～30.000円程度
排水管の詰まり除去作業：8.000円～25.000円程度　　※自社調べ

いずれの作業も、状況によって変動します。必ず見積もりをとって確認して下さい。