トイレの排水管は、仕組みを理解しておくことでトラブルを未然に防げます。

排水管の仕組みや構造を把握し、適切な方法で定期的に掃除することで臭いやつまり、水漏れといった問題を避けられます。しかし、すでに何らかの症状が現れている場合は、放置せずに早めの対処が重要です。

この記事では、トイレの排水管の仕組みと構造から、つまりや水漏れトラブルの原因と対処方法まで詳しく解説します。手遅れになる前に、しっかりチェックしておきましょう。

1. 目次

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   トイレの排水管の仕組みと役割

排水管の効果的な掃除方法や正しいトラブル対処をおこなうために、まずはトイレの排水管の基本的な仕組みを知っておくことが大切です。

1. 排水管の基本構造

トイレには給水管と排水管の2種類があり、排水管は、便器内の汚水を下水道へと運ぶ重要な役割を担っています。

排水管が直接下水につながっていると、臭いやガス、害虫が室内に侵入してしまいます。これを防ぐ仕組みが、排水トラップです。

便器の底には常に一定量の水が貯まっており、この封水でフタをして排水管の入口を塞ぐことで、下水からの臭いや虫の逆流を遮断しています。

1. 排水管と給水管の違い

トイレの配管のもう1つは、給水管です。排水管が汚れた水を外に流すのに対し、給水管は水道からトイレへ水を届けるための配管です。

タンク式のトイレでは、この給水管がタンク内に水をため、レバー操作で便器に水が流れて排泄物を排水管に流します。タンクが空になると、給水管から再びタンクに水が供給される仕組みです。

1. トイレの排水管トラブルの症状例と原因

トイレの排水管トラブルで起こる具体的な症状や原因について見ていきましょう。

1. 水の流れの悪さ

トイレの水がスムーズに流れないと感じる場合は、排水管に問題が起きている恐れがあります。

水の流れが悪い主な原因として考えられるのは、次の2つです。

・排水管でつまりが発生している
・タンクからの水量や水圧が不足している

トイレットペーパーの使いすぎや、異物の流入が排水の妨げになることがあります。また、タンク内部品の故障や給水トラブルによって、水の勢いが落ちることもあります。

1. つまり

トイレの不具合でとくに多いのが、排水管のつまりです。先述したように、トイレットペーパーを大量に流したり、水に溶けない物や異物を流したりすると、排水管内でつまる恐れがあります。

排水管がつまったときの主な症状は、次の3つです。

・水を流すとあふれそうになる
・便器内の水位が下がり、悪臭がする
・いつもと違う異音がする

これらの症状がある場合は、早めに対処しましょう。

トイレがつまったときの直し方については、以下の記事で詳しく解説しています。

関連記事：トイレつまりの直し方10選！原因や修理の依頼ポイント、ひどい場合の対策も紹介

1. 水漏れ

排水管の異常は、水漏れにつながる原因の一つです。トイレに使われているパッキンなどの部品は消耗品のため、劣化すると配管に隙間が生じ、水漏れを引き起こします。

また、地震などの衝撃によって配管自体にひびが入り、そこから水が漏れてしまうこともあります。

便器周りの床が湿っていたり、カビが生えたりする場合は、水漏れの兆候かもしれません。

トイレの水漏れの原因や対処法については、以下の記事で詳しく解説しています。

関連記事：トイレの水漏れの主な原因とその対象方法は？修理を依頼すべき点についても解説！

1. 異臭

トイレで急に異臭がするようになったら、排水管に何らかの不具合が生じている恐れがあります。

下水のような臭いが便器内の排水管から上がってきている場合、原因として考えられるのは排水トラップの封水が減ってしまっているケースです。封水が減っている状態を放置すると、悪臭だけでなく下水からガスや害虫などが上がってくる恐れもあります。

封水の減少は、長期間使用しなかったことによる蒸発やトイレのつまり、トイレタンクの不具合などによって起こります。

1. 自分でできるトイレの排水管の掃除方法

トイレの排水管トラブルを予防するには、適切な方法で定期的に掃除しましょう。

1. 重曹＋酢（クエン酸）＋お湯で汚れを落とす

トイレの排水管は専用の洗浄剤がなくても、自宅にある重曹と酢（またはクエン酸）を使って掃除できます。

重曹と酢を混ぜると化学反応により炭酸ガスが発生し、この泡によって汚れを浮かして落とす効果が期待できます。汚れの除去だけでなく、軽度のつまりにも効果的です。

■用意する物
・洗面器
・重曹（100cc）
・酢またはクエン酸（200cc）
・お湯（40〜50℃程度）

■手順
1.トイレに洗面器1杯の水を勢いよく入れ、たまっている水を少なくする
2.トイレに重曹と酢（またはクエン酸）を入れ、お湯を便器半分ほど入れる
3.1時間ほど放置する
4.水を流す

掃除中は炭酸ガスが充満しないよう、換気をしながらおこなってください。

1. ラバーカップでつまりを取る

トイレがつまったときの対処法としてよく用いられるのが、ラバーカップです。排水口にしっかり密着させ、吸引力を使ってつまりを取り除きます。

■用意する物
・ラバーカップ
・ビニールシート（水はね防止用）
・バケツ

■手順
1.ラバーカップを排水口にかぶせる（たまっている水が少ない場合は、カップが隠れる程度まで水を足す）
2.ビニールシートをかぶせ、ラバーカップの柄が出るように穴を開あける
3.排水口にカップを密着させ、静かに押しつける
4.十分に空気が抜けたら一気に引き上げる
5.3と4を繰り返す
6.バケツで少しずつ水を注ぎ、スムーズに流れるか確認する

バケツで少しずつ注がずにいきなりレバーを引いてしまうと、つまりが残っていた場合に便器から水があふれてしまう恐れがあるため、最初はバケツで少しずつ流しましょう。

ラバーカップの詳しい使い方や注意点を知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

関連記事：【緊急対応】スッポン（ラバーカップ）を使って自分でトイレつまりを直すには？種類・注意点や直らない場合の対処法

1. トイレの排水管を自分で掃除するときの注意点

トイレの排水管は自分で掃除できますが、つまりが起きている場合などは誤った対処をすると状況が悪化する恐れもあります。

1. ラバーカップは強く押し込まない

ラバーカップを使うときは、強く押し込まずに引くときに力を入れるようにしましょう。
押すときに強く力を入れると、排水管内の異物を奥に押し込んでしまう恐れがあります。

押し込むのはあくまで排水口にカップを密着させることが目的なので、強く負荷をかける必要はありません。

また、ラバーカップはトイレットペーパーや排泄物など、水溶性のつまりを解消するときに有効な方法です。おもちゃやスマートフォンなど大きくて水に溶けない固形物の場合は、かえって便器や配管を傷つける恐れもあります。

明らかに固形物がつまっている場合や、何度やってもつまりが取れないときは、無理せず専門業者に依頼してください。

1. 熱湯の使用は避ける

つまりの原因が水に溶ける物の場合は、お湯を使った解消法も効果的ですが、熱湯を使用するのは避けましょう。

便器の多くは陶器でできているため、熱湯を注ぐと膨張して割れてしまうことがあります。陶器が割れると水漏れの原因となり、修理も困難なため便器全体の交換が必要になってしまいます。

そのため、お湯を使う場合は必ず40～50℃程度のぬるま湯を少量ずつ注ぎ、様子を見ながらおこなってください。

1. 市販の薬剤は使用上の注意を守る

市販の排水管洗浄剤を使うときは説明書をよく読み、使用上の注意を必ず守りましょう。

異なる種類の洗剤を混ぜると化学反応により、有害物質やガスが発生する恐れがあります。

とくに、塩素系洗剤と酸性洗剤を混ぜることは絶対に避けてください。有毒な塩素ガスが発生し、吸い込むと呼吸困難や目・喉の痛みを引き起こし、重篤な場合は生命に危険が及ぶ恐れがあります。

複数の薬剤を混ぜることは避け、使用後は成分が排水管に残らないよう十分な水で洗い流してください。

1. 異音や水位の変化に気をつける

掃除中は、普段と異なる音や便器内の水位の変化に注意しましょう。コポコポやゴボゴボ、ブクブクといった音がする場合は、排水管内でつまりや水流の異常が起きているかもしれません。

また、便器内の水位が普段より高い、または低い状態が続く場合は、排水管内でつまりや空気がたまっている可能性があります。

放置すると便器から汚水があふれるなどの深刻なトラブルにつながる恐れもあるため、早急な対処が必要です。

1. トイレの排水管の修理・交換を業者に頼む目安

「自分で掃除してもつまりや臭いが気になる」「一度徹底的にキレイにしたい！」そんなときは、専門業者に依頼するのがおすすめです。

臭いやつまりの原因が排水管の奥にある場合、自力での解決は難しくなります。とくに、長年使用していて配管の劣化が心配な場合や、悪臭がなかなか取れないときは、専門家に任せたほうが安心です。

修理や清掃費用はかかりますが、自分では手が回らない部分までキレイにしてもらえます。

1. トイレの排水管の修理・交換を業者に頼む費用相場

トイレの排水管の修理や交換費用の相場は、次のとおりです。

業者によっては深夜の割増料金や出張費がかかるため、思ったより高額になるケースもあります。

こうした追加費用が心配な方は、水のトラブルサポートセンターへの相談がおすすめです。

・深夜割増料金
・出張費
・お見積もり費用

上記すべて0円で対応しています。「どれくらいかかるのか不安」という方も、まずはお気軽にご相談ください。

1. トイレの排水管トラブルの予防方法

トイレの排水管トラブルは、日頃のちょっとした心がけで予防できます。

1. トイレットペーパーを流し過ぎない

排水管トラブルを防ぐには、トイレットペーパーを一度に大量に流さないようにしましょう。水に溶けやすい素材でできているとはいえ、大量に流すと溶けきれずに、つまりを引き起こす恐れがあります。

使用量が多いときは一度に流さず、数回に分けて流すことをおすすめします。

1. トイレに異物を流さない

排水管のつまりを予防するには、水に溶けない物や異物を流さないことが基本です。排泄物とトイレットペーパー以外は、流さないよう心がけましょう。

とくに注意が必要なのは、次のような物です。

・生理用品
・トイレのお掃除シート
・猫砂
・ティッシュペーパー
・食べ物の残り

「トイレに流せる」と表記された商品でも、大量に流したり排水管の状況によってはつまりの原因になります。また、猫砂などの固形物は排水管を傷つける恐れがあるため、各自治体のルールにしたがって適切に処分してください。

1. 月1回の掃除ルーティンを作る

トイレの排水管トラブルを予防するには、定期的な掃除をルーティンに組み込むのがおすすめです。排水管の掃除を習慣化できると、汚れや尿石などの蓄積を防げるため、深刻なつまりや水漏れを未然に回避できます。

目安としては月1回程度、重曹と酢（またはクエン酸）、もしくは市販の薬剤を使って掃除するのがおすすめです。同時に水の流れや音、臭いに異常がないかなど排水管の状態も確認してください。

クエン酸と重曹を混ぜて発生するガスは、お酢と重曹を混ぜたときと同じ炭酸ガスです。必ず換気をしながらおこないましょう。

1. プロに定期点検を依頼する

排水管トラブルを未然に防ぐには、プロに定期点検を依頼するのもよい方法です。

とくに築年数が経過した住宅では、排水管の老朽化が進んでいる可能性があります。長年の使用によって排水管内に尿石が蓄積し、つまりや水漏れなどのトラブルを引き起こしかねません。

こうした老朽化などで排水管の状態が気になる場合は、専門家に定期点検を依頼するのがおすすめです。排水管のちょっとした変化に気付けるので、大規模な修理が必要になる前に解決できます。

1. 水のトラブルサポートセンターのトイレの排水管の修理事例

実際に弊社がおこなった、トイレの排水管修理の事例を紹介します。

1. 事例1：【滋賀県彦根市平田町】便器脱着、汚物処理作業

滋賀県彦根市平田町で、トイレつまりのご相談がありました。

原因は紙づまりによるもので、便器を外して汚物処理作業をおこない、再度便器を設置しました。作業時間は3時間程度です。

詳しくはこちら

1. 事例2：【福島県いわき市勿来町窪田】屋外排水つまり高圧洗浄作業

福島県いわき市勿来町窪田で、トイレの流れが悪いとのご相談をいただきました。

原因は老朽化によるつまりで、屋外排水管のつまりを高圧洗浄作業にて取り除きました。作業時間は3時間程度です。

詳しくはこちら

1. トイレの排水管のトラブルなら水のトラブルサポートセンターまで

トイレの排水管は汚水を流すだけでなく、臭いや害虫の侵入を防ぐ重要な役割を担っています。

しかし、トイレットペーパーの流し過ぎや異物の流入、老朽化などにより、つまりや水漏れが発生することもあります。こうしたトラブルを防ぐには、日頃の使い方を見直し、定期的に掃除や点検をおこなうことが大切です。

自力での対処が難しい場合は、無理せず専門業者に相談しましょう。

水のトラブルサポートセンターでは、トイレの排水管のつまりや水漏れなどに24時間365日対応しています。深夜料金・出張費・お見積もりはすべて無料で、WEB限定割引もご利用いただけます。

トイレの排水管トラブルでお困りの際は、どうぞお気軽にご相談ください。

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