最終更新日:2025.07.04 トイレ水トラブログ

トイレタンクの水が止まらない原因と今すぐできる対処方法!業者に頼む目安も解説

トイレタンクの水が止まらない原因と今すぐできる対処方法!業者に頼む目安も解説

トイレの水が止まらなくなると焦りますよね。放置すると水道料金の増加や住宅への深刻なダメージにつながることもあるため、早急な対応が必要です。このトラブルは、トイレタンク内部の部品不良や水圧の異常など原因がさまざまで、適切な対処が求められます。

この記事では、トイレタンクの水が止まらないときに考えられる原因と、すぐにできる応急処置、自分で修理する方法、業者に依頼すべきタイミングまでを詳しく解説します。

  1. トイレタンクの水が止まらないときの応急処置

トイレタンクの水が止まらないときの応急処置

トイレタンクの水が止まらないときは、焦らずにまず応急処置をすることが大切です。
ここでは、具体的な応急処置の方法を紹介します。

  1. 止水栓を閉める

水が止まらないときは、トイレへ水を供給する役割である止水栓を閉めて水を止めましょう。止水栓はトイレの床や壁にあることが多く、手で回せるタイプとマイナスドライバーを使用するタイプがありますが、どちらも簡単に回すことができます。

  1. バケツで水を汲んで流す

止水栓を閉めたあとはタンクから水が供給されないため、トイレを使いたい場合はバケツで水を汲んで便器に流すことで、タンクの役割を代用できます。約6〜8リットルの水で十分な洗浄効果があります。

  1. 温水洗浄便座(ウォシュレット)の電源を抜く

水漏れによる感電を防ぐため、ウォシュレットの電源はすぐに抜いておきましょう。コンセントを抜くだけで安全対策になります。

  1. 雑巾で周囲を保護する

漏れた水が床に広がらないように、雑巾やタオルを周囲に敷いておきましょう。床材の傷みや滑りなどの被害拡大を防ぐために効果的です。

  1. 水道修理業者に連絡する

応急処置をしたあとは、早めに専門の水道修理業者へ連絡しましょう。応急処置だけでは根本的な解決にはならないことが多いため、プロの業者に点検・修理を依頼するのがおすすめです。

  1. トイレタンクの水が止まらない主な原因

トイレタンクの水が止まらない主な原因

トイレタンクの水が止まらない場合、次のような原因が考えられます。

  1. 浮き球やボールタップが正しく動いていない 

浮き球やボールタップが正しく作動していない場合、水が止まらずに流れ続ける原因になります。

浮き球はタンク内の水面に浮かんでいる球状の部品で、ボールタップという給水装置と連動して水の出入りをコントロールしています。

浮き球を手で持ち上げたときに水が止まるなら、浮き球側の異常が考えられます。逆に、浮き球を持ち上げても水が止まらない場合は、ボールタップ本体の不具合が疑われます。いずれも経年劣化や摩耗によるものであることが多く、状況に応じて部品の交換で対応可能です。

  1. フロートバルブが劣化している

フロートバルブの劣化により、水を遮断することができず水漏れが起こることがあります。

フロートバルブは、主にゴム素材でできており、トイレのレバー操作に連動してタンク底部の排水口を開閉する重要な部品です。

水を一度に便器へ流す役割を担い、水を遮断するために排水口を密閉していますが、経年劣化により3〜5年ほどで硬化や変形、亀裂が生じやすくなります。その結果、水が完全に止まらず流れ続ける原因となることがあります。 

  1. パッキンが劣化している 

長期間の使用により徐々にパッキンが劣化し、弾力が失われると隙間ができて水漏れが発生します。

パッキンは、接続部分や継ぎ目からの水漏れを防ぐためのゴム性部品です。とくに水圧がかかる箇所では劣化の進行が早く、わずかな傷や変形でも水が漏れる原因になります。

  1. チェーンが引っかかっている

レバーとフロートバルブをつなぐチェーンが引っかかっていると、フロートバルブが正しく閉まらなくなり、水が止まらずに流れ続ける原因となります。

チェーンが長すぎたり、ねじれていると引っかかりやすくなります。このような不具合が起きていると、便器に水が常に流れ続け、水道代が無駄にかかるだけでなく、タンク内部の他の部品に余計な負荷を与えるおそれがあるため注意が必要です。

  1. タンク内に異物が入っている

清掃用具や異物がタンク内に入って部品の動作を妨げていることもあります。とくに小さなゴミや破片などが排水弁や浮き球の動作に引っかかると、水が止まらずに流れ続ける原因となることがあります。

清掃を怠ってしまっている場合、異物に気付けない場合があるので注意が必要です。

  1. タンク内の水圧が高すぎる

水道の元圧が高すぎると、ボールタップが正常に機能せず、水が止まりにくくなることがあります。

また、水位の制御がうまくいかずにタンクがオーバーフローしてしまう場合もあります。このような状況では減圧弁の設置や水圧の調整が必要です。

  1. トイレタンクの水が止まらないときの対処方法  

トイレタンクの水が止まらないときの対処方法

トイレタンクの水は、次の手順で対処することで止めることが可能です。
ここでは、手順に沿って具体的な対処法を紹介します。

  1. 事前準備をする

トイレタンクの水を止める作業に取りかかる前に、以下の道具を準備しておきましょう。

マイナスドライバー
・モンキーレンチ
・雑巾・タオル
・バケツ
・ゴム手袋(安全対策)

  1. 止水栓を閉める

タンク内の作業をする前に、必ず止水栓を閉めて水の供給を止めておくことにより水漏れリスクを最小限に抑えられます。

止水栓はトイレの床や壁にあることが多く、時計回りに回すと閉まります。止水栓によってはマイナスドライバーが必要になることがあるため、忘れず準備しておきましょう。

  1. タンクのフタを外す

フタを慎重に持ち上げて外します。陶器製が多く、重さがあるため落とさないよう注意が必要です。

タンクのフタを外す手順は以下のとおりです。

1.フタの上に物が乗っていないか確認する
2.両手でしっかりと左右を持つ
3.水平を保ったまま、ゆっくりと上に持ち上げる
4.安定した場所(床やカウンター)に柔らかいタオルを敷き、その上に置く

落下や破損を防ぐため、慎重に扱いましょう。

  1. タンク内を確認する

タンクの蓋を外したら、タンク内の水位と部品に異変がないかを確認しましょう。

各部品の名前と特徴は以下のとおりです。

・浮き球:黒や白の球状で、通常はタンク内の水に浮かんでいる
・ボールタップ:給水管につながるレバー付きのパーツで、浮き球と連動している
・フロートバルブ:タンク底の排水口に設置された黒または赤のゴム製部品
・チェーン:金属または樹脂製の細い鎖状で、レバーとフロートバルブを接続している

正常時、タンクに水を溜めて一定の水位に達すると、浮き球が上昇し、ボールタップが給水を自動的に停止します。使用時にレバーを操作すると、チェーンがフロートバルブを持ち上げ、水が便器に流れます。その後、フロートバルブがもとに戻り、排水を止めて再び給水が始まるという仕組みです。

  1. タンク内の水位が線より高い場合

タンク内の水位が目安の線より高くなっている場合、ボールタップや浮き球が故障しているおそれがあるため、以下の手順での交換が必要です。

1.止水栓を閉めて水の供給を止める
2.タンクのフタを外して内部を確認する
3.ボールタップに接続されたナットをレンチで緩めて取り外す
4.新しいボールタップを取り付け、ナットをしっかりと締める
5.浮き球も必要に応じて新しいものに交換し、アームに固定する
6.止水栓を開けて給水を再開し、水位が正常に止まるか確認する

交換後は水漏れがないかもチェックし、問題がなければ作業完了です。

  1. タンク内の水位が線より低い場合

水位が目安より低くなっている原因として、水栓レバーとつながるチェーンが絡まり、フロートバルブが完全に閉まらず水が流れ続けているケースがあります。この場合、チェーンをほどいて元の状態に戻すことで水位が安定し、問題が解消されることがあります。

また、フロートバルブの劣化によって水が止まらないこともあり、このような場合は、以下の手順でフロートバルブの交換が必要です。

1.止水栓を閉めてタンクへの給水を止める
2.タンクの水を流して空にする
3.フロートバルブに接続されたチェーンを取り外す
4.フロートバルブを手で外す
5.新しいフロートバルブを同じ位置にしっかり取り付ける
6.チェーンを適切な長さで再接続する
7.止水栓を開けて水を流し、正常に止まるか動作確認する

交換後はフロートバルブの閉まり具合や水位に異常がないかも確認しましょう。

  1. 復旧・動作確認をする

部品の調整や交換が完了したら、タンクのフタをもとに戻したあと、止水栓を反時計回りにゆっくり開けて給水を再開します。

水がタンクに溜まったら、水を1回流して給水から停止までの動作が正常か確認しましょう。

  1. トイレタンクの水が止まらない状態を自分で修理する際の注意点

トイレタンクの水が止まらない状態を自分で修理する際の注意点

トイレタンクの水漏れを自分で修理する際は、次の3つに注意しましょう。

  1. タンクのフタは丁寧に扱う 

タンクのフタを持ち上げる際は丁寧に扱い、置く場所には十分注意しましょう。タンクのフタは多くが陶器製で、重くて割れやすくなっており、落として割ると修理費が高額になることもあります。

  1. 部品の交換時は型番を確認する

トイレタンクの部品交換の際には、事前にタンクの型番やメーカー名を必ず確認しておくことが重要です。トイレタンクの内部部品は、メーカーや型番ごとに形状や仕様が異なります。

既存のトイレに合わない部品を購入すると取り付けができず、再度購入し直す手間がかかります。タンクの内側やフタの裏側に記載されているラベル、もしくは取扱説明書などで型番を確認しておきましょう。

  1. 作業に不安がある場合は無理をしない

工具の扱いに不慣れだったり、タンク内の構造に不明点が多かったりする場合は、無理に分解作業をおこなうことでかえって故障を悪化させるリスクがあります。

その結果、修理費用が高額になるケースもあるため、不安がある場合は早めにプロの業者に相談することをおすすめします。

  1. トイレタンクの水が止まらない状態を放置するリスク

トイレタンクの水が止まらない状態を放置するリスク

トイレタンクからの水漏れを放置すると、さまざまなリスクが高くなります。場合によってはトイレが故障したり、床に浸水したりなどで余計な修理費がかかったりするおそれがあるので、注意しましょう。ここでは、具体的なリスクを紹介します。

  1. 床や階下への水漏れ 

水が止まらないまま使用を続けると、タンクから溢れた水が床に広がり、床材の劣化や腐食を引き起こすだけでなく、集合住宅では階下への漏水被害に直結する恐れがあります。

湿気がこもった状態が続くことでカビの発生も助長され、住環境全体に悪影響を及ぼすことも考えられます。

とくにマンションでは、下の階の住人とのトラブルや賠償問題に発展するケースもあるため注意が必要です。

  1. 電気のショートや漏電

漏れた水が電源コンセントや配線周辺に達すると、ショートや漏電が発生するリスクが高まります。これによりブレーカーが落ちるだけでなく、通電中に感電事故が起こる危険性もあります。

さらに、漏電によって発火し、住宅火災につながる恐れもあるため、電源機器の周辺に水が及ぶ前に電源を抜くなど早急な対処が必要です。

  1. カビやシロアリの発生

水漏れによってトイレ内の湿度が高くなると、タンク周辺の床や壁に結露や水分がたまり、カビやシロアリが発生しやすい環境になります。

カビはアレルギーや呼吸器疾患などの健康被害を引き起こすことがあり、シロアリは木材を食害して建物の構造を弱らせる原因となります。放置することで住宅の寿命が縮まり、修繕費用も高額になる恐れがあります。

  1. 水道料金や修繕費用の増大

水が止まらない状態が続くと、1日で数百リットルの水が無駄に流れ続け、水道料金が大幅に増加する恐れがあります。これは、一般的な家庭の1日あたりの使用量を大きく上回る量であり、1週間も続けば数千円以上の損失になることも。

さらに、放置することで漏水が床材や壁にまでおよび、カビや腐食、配線への影響など二次的な被害が広がるほど修繕範囲も拡大し、結果的に修理費用が高額になるリスクがあります。早期の対処が重要です。

  1. トイレタンクの水が止まらないときに業者に頼む目安 

トイレタンクの水が止まらないときに業者に頼む目安

トイレタンクの水が止まらない場合、自分で対処するべきか業者に依頼するべきか迷ってしまうこともあるのではないでしょうか。そのような場合は、以下を目安にしてみましょう。

  1. 自分で修理できるケース

トイレタンク内のゴミ詰まりやチェーンの引っかかりといった単純な不具合は、専門的な工具がなくても対応できるため自分で対処できることが多いです。作業に慣れている方であれば、部品の交換も比較的スムーズにおこなえるでしょう。

ただし、このケースに当てはまる場合でも自分での作業に自信のない場合はプロの業者に依頼するのがおすすめです。

  1. 自分での対応が難しいケース

浮き球やフロートの劣化、水圧が高すぎるなど給水系に関する異常は、自分での対応が難しいケースが多いです。

これらは部品交換や水圧の調整など専門的な作業が必要になるため、応急処置だけ対応して、そのあとすぐに水道修理業者に相談することをおすすめします。

また、自分で修理しても水漏れが止まらない、異常の原因が特定できないといった場合は、早めに業者に依頼しましょう。

  1. トイレタンクの水が止まらないときの修理費用・相場

トイレタンクの水が止まらないときの修理費用・相場

トイレタンクの一般的な修理費用の相場は、8,000〜30,000円ほどです。部品交換が発生する場合や緊急対応になると、追加費用がかかることがあります。業者によって作業内容や料金が異なるため、比較検討するためにも複数の業者に見積もりを取ってから依頼すると安心です。

  1. 水のトラブルサポートセンターのサポート事例

ここからは、弊社「水のトラブルサポートセンター」に実際に依頼のあった事例を3つ紹介していきます。

  1. 事例1

こちらはTOTO製のトイレでタンクの水漏れが起きた事例です。原因は経年劣化によるものでした。

トイレタンク内サイフォン管、ボールタップ、密結パッキンの交換をおこない、作業時間は2時間でした。

  1. 事例2

トイレタンクから便器に水が流れ続けるというトラブルの事例です。こちらも経年劣化が原因でした。タンクの脱着とオーバーフロー管の交換を2時間で対応しました。

  1. 事例3

こちらの事例でも、経年劣化が原因でトイレタンクに水が溜まらず流れっぱなしになってしまうという相談でした。

2時間の作業で、タンクの着脱、サイフォン管の交換、密結パッキンの交換に対応しました。

  1. トイレの修理なら水のトラブルサポートセンターにご相談を

トイレの水漏れやタンクの不具合は、日常生活に大きな支障をきたします。状況を放置すると水道料金の増加や住宅への深刻な被害につながることもあるため、早期の対応が何より重要です。

水のトラブルサポートセンターなら、24時間365日対応で安心。専門スタッフが迅速に駆けつけ、確かな技術で修理をおこないます。料金も明確で見積もり無料、安心して依頼できます。

最大3,000円引きのインターネット割引もご用意しておりますので、トイレタンクの水が止まらずにお困りの方はお問い合わせください。

関連記事

水トラブログのコラム一覧

水トラブログ編集部

最終記事更新日:2025.07.08