最終更新日:2025.04.30 トイレ水トラブログ

トイレタンクの水がたまらない!原因や対処方法、修理の費用相場を解説

トイレタンクの水がたまらない!原因や対処方法、修理の費用相場を解説

トイレタンクは水をためて便器を洗浄する役割を担っているため、水がたまらないとトイレを使用できません。トイレタンクに水がたまらない原因は、浮き玉の破損やボールタップの劣化など、さまざまです。

この記事では、トイレタンクに水がたまらない原因と対処法を解説します。自力での解決が難しい場合の修理業者の選び方も紹介しているので、トイレタンクのトラブルを解決し、快適な生活を送りたい方はぜひ参考にしてください。

  1. トイレタンクに水がたまらないとどのような支障がある?

トイレタンクに水がたまらないとどのような支障がある?

トイレタンクに水がたまらない原因・対処法を確認する前に、トイレタンクの仕組みを理解することが大切です。

  1. トイレタンクの仕組み

トイレタンクは一見複雑に見えますが、仕組みはシンプルです。水道水が給水管を通ってタンク内に供給され、洗浄レバーを引くとタンク内にたまった水が便器に流れる仕組みになっています。

トイレタンクへの給水と排水の仕組みは、以下のとおりです。

給水の仕組み

排水の仕組み

1.水道水が給水管を通ってタンク内に流れ込む
2.タンク内の水位が上昇すると、浮き玉が上昇する
3.浮き玉が上昇すると、ボールタップの弁が閉まり給水が止まる

1.洗浄レバーを引く
2.レバーと鎖でつながれているフロートバルブが開く
3.タンク内の水が一気に便器へ流れ出る
4.水位が下がると浮き玉も下がる
5.ボールタップの弁が開き、再び給水が始まる

上記の仕組みにより、タンク内の水位が適切に保たれています。浮き玉がない機種の場合は、ボールタップに付いているフロート部が同様の役割を果たします。

なお、各部品の説明は、トイレタンクに水がたまらない原因と対処方法で解説します。

  1. トイレタンクに水がたまらないと起こる支障

トイレタンクに水がたまらないと、以下の支障をきたします。

支障

問題

トイレ機能の低下

・便器に水を流せなくなる
・トイレが使用できなくなる
・排せつ物やトイレットペーパーがつまりやすくなる

衛生面の問題

・便器内が適切に洗浄されない
・細菌が繁殖する
・悪臭が発生する

また、トイレタンクに水がたまらない原因が水漏れである場合、水道代が高くなったり住宅の床や壁が水浸しになったりします。

  1. トイレタンクに水がたまらない原因と対処方法

トイレタンクに水がたまらない原因と対処方法

トイレに水がたまらない原因は主に10個あります。ここでは、原因別に対処法を解説します。

  1. 止水栓の開け忘れ

止水栓はトイレへの給水を制御する部品です。トイレに水がたまらない原因として、止水栓が閉まっていることがあげられます。掃除や修理の際に、止水栓を閉めたまま忘れてしまう場合があります。

止水栓が閉まっていると、水道からタンクへの給水が遮断されるため、タンクに水がたまりません。止水栓の開け忘れが原因の場合は、止水栓を開けましょう。

止水栓は、マイナスドライバーを使って反時計回りに回せば開きます。止水栓を開けたあとは、タンク内に水がたまっていくのを確認してください。

水が正常にたまったら、以下の項目をチェックしましょう。

・水が適切に流れるか
・タンク内に新しい水がたまるか
・水漏れがないか

止水栓を開けてもトイレに水がたまらない場合は、他の原因を探る必要があります。

  1. 浮き玉の破損

浮き玉はトイレタンク内の水位を調節する部品です。浮き玉が破損していると、ボールタップが閉じたままになるため、タンクに水がたまらなくなります。

浮き玉が破損している場合は、交換が必要です。交換の手順は以下のとおりです。

1.止水栓を閉めてタンク内の水を抜く
2.タンクのふたを取り外す
3.浮き玉とボールタップを接続しているナットを、モンキーレンチで緩める
4.浮き玉を取り外す
5.新しい浮き玉を取り付け、ナットを締める
6.浮き玉のアームを動かし、正しく上下するか確認する
7.止水栓を開けて水の供給を再開し、浮き玉が水面に浮くか確認する
8.タンクのふたを戻す

交換が完了したら、トイレタンクに水がたまるかチェックしましょう。

  1. ボールタップの劣化

ボールタップは、浮き玉と連動して水の供給を制御する給水装置です。ボールタップが劣化すると、水の供給が適切におこなわれなくなるため、タンクに水がたまらなくなります。

ボールタップが劣化している場合は、交換が必要です。手順は以下のとおりです。

1.止水栓を閉めてタンク内の水を抜く
2.タンクのふたを取り外す
3.ボールタップから手洗い管を外す(ある場合)
4.タンクと止水栓を接続しているナットを外し、給水管を取り外す
5.ボールタップを固定しているナットを取り外す
6.古いボールタップを取り外し、新しいボールタップを取り付ける
7.取り外した給水管や手洗い管を、新しいボールタップに取り付ける
8.タンクのふたを閉じて止水栓を開ける
9.水漏れがないか確認する

ボールタップの交換は少し複雑ですが、手順どおりにおこなえば自分でもできます。

  1. フィルター(ストレーナー)の劣化・つまり

フィルター(ストレーナー)は、給水管内のゴミや異物を取り除く役割を持つ部品です。長期間使用すると、フィルターにゴミがつまったり劣化したりして、水の流れが悪くなる場合があります。その結果、トイレタンクに水がたまりにくくなります。

フィルターのつまりが原因でトイレタンクに水がたまらない場合は、掃除するのが有効です。フィルター掃除の手順は以下のとおりです。

1.止水栓を閉めてタンク内の水を抜く
2.止水栓のふたを取り外す、またはボールタップと給水管の接続部をナットで外す
3.フィルターを取り出す
4.フィルターの汚れを歯ブラシなどで取り除く
5.キレイになったフィルターをもとに戻す
6.止水栓を開けて水漏れがないか確認する

フィルターを掃除してもトイレタンクに水がたまらない場合は、フィルター自体が劣化している可能性があります。フィルターが劣化している場合は、新しいフィルターと交換しましょう。

フィルターの交換は、古いフィルターを取り外して新しいフィルターを取り付けるだけで完了します。なお、フィルターはホームセンターやオンラインショップなどで購入できます。

  1. フロートバルブ(ゴムフロート)の劣化

フロートバルブ(ゴムフロート)は、トイレタンク内の排水口をふさぐ役割を持つ部品です。フロートバルブはゴム製であるため劣化しやすく、縮んでしまうと便器に水が流れ出します。

また、フロートバルブの位置がズレると弁の役割が正常に機能せず、水が流れ続ける場合もあります。まずは、フロートバルブの位置を調整しましょう。それでもトイレタンクに水がたまらない場合は、交換が必要です。交換手順は以下のとおりです。

1.止水栓を閉めてタンク内の水を抜く
2.タンクのふたを開ける
3.レバーハンドルにつながっている鎖を外してフロートバルブを取り外す
4.新しいフロートバルブを取り付ける
5.鎖をレバーハンドルにつなげて長さを調整する
6.タンクのふたを閉じて止水栓を開ける
7.水漏れがないか確認する

フロートバルブの交換は比較的簡単ですが、鎖の長さ調整が重要です。長すぎると水が漏れ続け、短すぎると十分に水が流れません。不安な場合は、専門業者に依頼しましょう。

  1. ゴムパッキンの劣化

ゴムパッキンは、トイレタンクの各接続部分の水漏れを防ぐ役割を持つ部品です。給水管やハンドルレバーなど、さまざまな箇所に使用されており、劣化すると水漏れが発生しタンクに水がたまりにくくなります。

ゴムパッキンが劣化している場合は、交換が必要です。ゴムパッキンの交換は、以下の3ステップで完了します。

1.止水栓を閉めてタンク内の水を抜く
2.水漏れしている箇所のナットを取り外す
3.古いゴムパッキンを新しいものに交換する

ゴムパッキンは、給水管やハンドルレバーなど、さまざまな箇所に使用されているためサイズや形状が異なります。交換する際は、それぞれの箇所に合うゴムパッキンを選びましょう。

  1. オーバーフロー管の破損

オーバーフロー管は、トイレタンク内の水位を適切に保つ役割を持つ部品です。トイレタンク内の水位が異常に高くなった場合、余分な水を排水口に流すための安全装置として機能します。

オーバーフロー管が破損すると、そこから水が漏れてタンク内に水がたまらなくなります。
オーバーフロー管が破損した場合は、交換が必要です。交換手順は以下のとおりです。

1.止水栓を閉めてタンク内の水を抜く
2.タンクのふたを取り外す
3.タンク内の部品(ボールタップなど)を取り外す
4.給水管をトイレタンクから取り外す
5.タンクを便器から取り外す
6.オーバーフロー管の根元のナットを緩めて取り外す
7.新しいオーバーフロー管を取り付ける
8.すべての部品をもとに戻す
9.止水栓を開いて給水する
10.水漏れがないか確認する

オーバーフロー管を交換する際は、トイレタンクを取り外す必要があるため、作業が複雑になります。自信がない方は専門業者に依頼しましょう。

  1. レバーハンドルの故障

レバーハンドルは、トイレ洗浄を開始するための操作部分です。レバーハンドルが故障すると、フロートバルブが適切に動かなくなるため、水が流れ続けたり止まらなかったりします。

レバーハンドルに問題がある場合、レバーを操作しても水が適切に流れない、またはレバーが戻らないなどの症状が現れます。レバーハンドルが故障している場合は、交換が必要です。

以下の手順で、レバーハンドルを交換しましょう。

1.止水栓を閉めてタンク内の水を抜く
2.タンクのふたを取り外す
3.レバーハンドルとフロートバルブをつないでいる鎖を外す
4.レバーハンドルを固定しているナットを緩める
5.古いレバーハンドルを取り外し、新しいレバーハンドルを取り付ける
6.ナットを締めて固定する
7.鎖をフロートバルブにつなぎ直す
8.タンクのふたを戻して止水栓を開ける
9.正常に動作するか確認する

レバーハンドルの交換は簡単ですが、鎖の長さ調整が重要です。鎖の適切な長さは、フロートバルブが排水部分を覆っている状態で、鎖の玉が4つたるむ程度が理想です。適切な長さに調整することで、水の流れを正常に保てます。

  1. 水道管の破裂

凍結や経年劣化、地震などが原因で水道管が破裂すると、トイレタンクに水が供給されません。とくに、北海道や東北地方など冬の寒さが厳しい地域では、冬季に水道管が凍結して破裂する場合があります。

水道管に問題がある場合、トイレだけではなく住宅全体の水の供給に不具合が生じます。水道管が凍結している場合は、タオルを水道管に巻いて50度前後のお湯を少しずつかけることで解凍できるでしょう。

ただし、水道管が破裂している場合は、自分で修理するのは難しいため、専門業者に依頼する必要があります。応急処置として、止水栓を閉めて水の供給を止めることが重要です。

  1. トイレタンクの破損

トイレタンク自体にひび割れや破損が生じると、その部分から水が漏れてタンク内に水がたまらなくなります。トイレタンクが破損している場合は、亀裂や水漏れの跡が見られるため、自分の目で確認できることがほとんどです。

トイレタンクが破損していると、タンク内に水がたまらない、または床に水漏れの跡があるといった症状が現れます。トイレタンクが破損した場合は、交換が必要です。

なお、トイレタンクの交換は専門知識と特別な工具が必要な作業です。自分で交換することも可能ですが、陶器製のタンクは重いため、落として破損や怪我をするリスクがあります。そのため、専門業者に依頼するのが得策です。

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  1. 自力で対処できない場合は修理業者に依頼がおすすめ

トイレタンクに水がたまらない状況を自力で対処できない場合は修理業者に依頼するのがおすすめ

トイレタンクに水がたまらない原因は多岐にわたるため、原因の特定も含めて修理業者に依頼するのがおすすめです。

  1. 修理を依頼したときの費用相場 

トイレタンクの修理を業者に依頼する場合の費用相場は、8,000円〜数万円です。単純な部品交換であれば1万円前後で済みますが、トイレタンク自体の交換が必要な場合は5万円以上かかることもあります。

なお、修理費用は、出張費・作業費・部品費などで構成されています。業者によっては深夜や早朝、休日などの時間帯に割増料金が発生する場合もあるため、事前に見積もりを取り、料金を確認しましょう。

  1. 修理を依頼したときの作業時間

トイレタンクの修理にかかる時間は、故障の内容や必要な作業によって異なります。修理時間の目安は、以下のとおりです。

修理内容

作業時間の目安

単純な部品交換

1時間程度

トイレタンクの交換

2~3時間

トイレ全体の交換

・シンプルなタイプで2~3時間
・システムトイレで半日~1日

特殊な部品の取り寄せが必要な場合や、業者のスケジュールが埋まっている場合は、修理完了までに数日かかることもあります。

  1. 業者選びのポイント

修理業者は複数あるため、ポイントを抑えて選ぶことが重要です。ここでは、業者選びのポイントを紹介します。

  1. 水道局指定業者を選ぶ

水道局指定業者は、地方自治体から認定を受けた業者です。トイレタンクからの水漏れや軽度のつまりの修理は無資格でもできますが、法的要件を満たしている水道局指定業者に依頼するほうが安心です。

また、タンクや水道管の交換など、大がかりな工事が必要になる場合もあります。水道局指定業者であれば、大がかりな工事が必要になった場合でも適切に対応できる技術と資格を持っているため安心です。

  1. 口コミや評判を確認する

修理業者を選ぶ際は、口コミサイトやSNS上の評判を確認しましょう。サービスを利用した方の声は、業者の対応や技術力、料金などを把握するうえで貴重な情報となります。

たとえば、対応が丁寧だった、予想以上に早く修理が完了したなどの評価は、参考になります。ただし、サクラの口コミを投稿している業者も存在するため、複数のサイトで評判を確認するのが得策です。

  1. 複数の業者に見積もりを依頼する

トイレタンクの修理を依頼する前に、3〜5社の業者に見積もりを依頼しましょう。見積りを取り、各業者の料金体系や対応の違いを把握することで、適正価格で質の高いサービスが受けられます。

見積もり時は、金額に加えて以下の項目も確認しましょう。

・作業内容
・保証期間
・追加料金の有無
・アフターフォローの有無

上記の項目を総合的に判断し、信頼できる業者を選んでください。

  1. アフターフォローの有無を確認する

修理業者を選ぶ際は、アフターフォローの有無も確認しましょう。どれほど高い技術力を持っている業者が修理をおこなっても、トイレタンクは物体であるため問題が発生する可能性もあります。

たとえば、トイレタンクの修理後に問題が発生した場合、無償で対応してくれる保証期間があると安心です。また、施工ミスや見落としによるトラブルが発生した場合の対応方針も確認しておきましょう。

  1. トイレタンクのトラブルは水のトラブルサポートセンターへ相談を

トイレタンクに水がたまらないのは、止水栓の開け忘れや浮き玉の破損、ボールタップの劣化などが原因であるケースが大半です。ただし、複数ある中から適切な原因を特定するのは難しいでしょう。

また、間違った修理をおこなうと、水漏れがひどくなったり、さらなるトラブルを招いたりする恐れもあります。原因の特定が難しい、または自分での対処が難しい場合は、水のトラブルサポートセンターにご相談ください。

当店では、トイレタンクの水がたまらない問題に対して、原因究明から修理まで迅速に対応しております。24時間365日対応で、急なトイレトラブルにも最短20分で駆けつけます。

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水トラブログ編集部

最終記事更新日:2025.07.08